東陽片岡インタビュー8 – 中国製インチキバイアグラで心臓バクバクの巻

今回は、スナック初心者に向けてのアドバイスとバイアグラのお話。ED(勃起障害)治療薬として有名なバイアグラは、1998年、アメリカで販売が開始され、当時、日本の医療機関での取り扱いが無かったことから、個人輸入などが盛んに行われていました。

 

――50代で『レッツゴー!!おスナック』を出されて、もうその頃はスナックに100店舗以上は行かれていた?
東陽 うん、もうそれぐらい行ってるよ。おスナック好きだったら、誰しも行ってると思う。

――よく行かれてたお店があるんですか
東陽 四谷三丁目交差点のビルの4階に「紗奈」ってお店があってね。もう今はないけど、そこはよく行ってた。ゴキブリがよく出るお店でね。

――スナック初心者に向けて、おすすめのお店を教えて下さい
東陽 一番無難なのは従業員のいない、年配のママかマスターが一人でやってるような店。たとえば、カウンターだけしかないとかね。そういう、しょぼくれおスナックは若い人が行くと喜んでくれる。そういう店は大概料金安いから、大体4千円あれば十分じゃないですかね。よっぽど長居しなきゃね。

――バーとスナックの違いっていうのは何なんですか?
東陽 おれも未だによくわかんない。

――カラオケの有無?
東陽 カラオケってのは居酒屋にもあったりするからね。おスナックはよくセット料金で3000円とか先に値段を決めてる店が多いね。で、バーはチャージ料(席料)取って、それプラス飲んだ分だけ。一杯、500円とかね。

――スナックはたいていボトルキープできるんですね
東陽 またそのお店に飲みに来るってことであれば、ボトルをキープしたほうが安いんだよ。キープしてくれたお店の人も喜んでくれる。次もうちのお客さんとして来てくれるなっていうある種の安心感にもなるしね。

――キープの期間っていうのが決まってるんですか?
東陽 普通は3ヶ月だよ。そこはやっぱり嫌な客だときっちり3ヶ月で流しちゃうけど、来てほしいと思われたら、取っててくれるよ(笑)そこは、自分がお店に対して、どう思われてるかっていうのは、ボトルキープを流しちゃうか、取っててくれるかで何となくわかるよね。

――カラオケ代が別途かかったり、お店によって料金システムが違いますね
東陽 そこは良心的な店なら、ちゃんと初めに言ってくれるよ。「当店、一曲200円かかります」なんてね。そこでその店の良し悪しがわかる。伊東温泉とか湯河原・熱海なんかの温泉街にオートバイおツーリングでよく行くんだけど、その辺の客はみんな観光客なんだよね。で、そういう店は料金を詳しく言わないんだ。みんなどうせ観光で来てると思われてるから。だから、歌って飲んで、さて帰ろうって時にびっくりすんのよ。20曲歌って、一曲200円だったら、4000円になる。そんで、セット料金が3000円だったら、7000円でしょ。で、お姉さんが来て、「一杯頂いていいですか?」なんて言われて、3人ぐらいに飲ませたら、あっというまに1万円。あくどい店はサービス料なんて取るから、1万5千円ぐらいになる。

――ぼったくられたのかなっていうぐらい取られる時もあるんですね
東陽 あるある。だけど、せいぜい2万円ぐらいまでだよね。歌舞伎町の昏睡強盗はやりすぎだけど(笑)ウン万円とか、請求されるとちょっとね。

――スナックでも若いお姉さんがいるところは高くなっちゃいますか?
東陽 高い高い。若いお姉ちゃん、もうそれで食ってるから。だから、女の子のいる店に飲みに行くんだったら、まあ1万5千円ぐらい持っていかないと怖いよね。

――東陽さんは、お客さんとしてスナックに行かれて、そのあと秋田ぶるうすのマスターになったわけですね
東陽 まぁ、おれは水商売育ちじゃないから、儲けようって発想ないからね。うちのオーナーの純さんが水商売育ちだから、昭和44年に秋田から上京してきて、キャバレー「ハリウッド」に就職した。そこから水商売が始まってる。金持ちは見栄で遊んでるから、そういう客が来たら、ちゃんと金を取って差し上げないと失礼なんだって、そういう世界だから。かつては、ずっとそうだったと思う。昔はちゃんと料金上乗せして、取ってあげてたけど、今は、そういう客いないから。

――金を持ってた団塊世代の人たちが定年退職になって一気にスナックに来なくなった
東陽 そういうこと。だから、わんさか金持ちの客が来てた時のことだけど、そういう客って、あちこちハシゴするから、ものの数十分で「もう帰るわ」って言うんですよ。そこで、1万円払って帰っていくみたいなね。それでハシゴするわけだよ。そういう客層相手にしてたから、気持ちよく遊んでもらうためには、ちゃんと1万円ぐらい請求しないと、みたいなね。

――50代で『熟女ホテトルしびれ旅』を出されて、冒頭でED治療薬を服用する話が出てきますね
東陽 40代後半ぐらいから、中折れが激しくなったんだよ。せっかくいい気持ちの作業してるのにしぼんできちゃうんだ。中折れしたら、復帰しても昇天するまでにえらい時間がかかるのよ。そういうトラブルが出てきたもんで、当時、バイアグラなんて画期的な薬が出来て、中国製とかのインチキバイアグラを闇ルートで仕入れて試してみた。中国製、インド製、北朝鮮製、そして本物も試したね。

――試してみてどうでした?
東陽 本物はもちろんいいとして、最悪だったのは中国製だよ。中国製は、頭が痛くなるんだ。で、バイアグラの錠剤なんだけど、ひし形をしていて、「pfizer」ってロゴが描いてあるの。インチキはね、よく見ると「pfizer」の文字の彫込のエッジが緩いんだよ(笑)本物はカクっと鋭角で「pfizer」って刻んであるんだけど、中国製はエッジがヌルっとしてるんだ。俺はそのへんうるさいからね。

バイアグラの錠剤 出典:Wikimedia Commons

――1回に1錠服用するんですか?
東陽 一粒50mgのやつは、そのままだと効き目が強いんだよ。だから、それをカッターナイフで半分に切って服用するんだ。ところが、中国製は錠剤の中で成分が偏ってたりするんだよ。半分に切ったにもかかわらず、片方にほとんどの成分が寄ってて、飲んだ時に心臓バクバクで凄まじい効き目でね。ハツカネズミみたいに心臓が鼓動して、下手したら死ぬんじゃないかっていう目にあったし、残りの半分飲んだら、全然効かなかったりとかね。中国製は製品のバラツキがひどいんだよ。

――視覚にも影響が出るとか
東陽 色だね。青い光に反応するんだ。例えば、ライターを点けるでしょ、火の青い部分ってあるじゃん、そこが、ビャーンと目に入ってくる。天井の照明に青い光があったら、ビューンって、こっちに飛び込んでくる。そういう視覚的な影響が出るんだ。

――適量じゃなかったんですかね
東陽 俺もよくわかんない。最初、量が多くてそういう状況になって半分に減らしたりとか、ただ、ああいう薬は、シアリス、レビトラなんかの本物も含めて、飲めばそういう症状が出るんだよ。あれは面白いね。最近飲んでないけど。

――ED治療薬は基本的に医師の処方箋がないと入手できない?
東陽 問診してカルテ書いて、そこで初めて薬出すんだ。

――東陽さんは、裏ルートで入手?
東陽 そう。スポーツ新聞にバイアグラみたいな広告あるでしょ。携帯番号だけ書いてあって、初めはあれに電話してね。そうすると、上野とか場所を指定されて、ビルの奥まったところに案内されて、麻薬の取引みたいにそこで金払ってね(笑)

――いくらするんですか?
東陽 ちょっと割高だったね。

――何万とか?
東陽 いや、そんなにしない。2千円のところを5千円とか、それぐらいだろうね。最初は闇で売ってて、医者に問診で売ってもらえるようになったのは、その後だね。問診で販売始めてからは正規に入手するようになった。それでも1つ 2000円ぐらいしたね。消費税込みで、2050円とか。

――バイアグラはまだ余ってるんですか?
東陽 あるんだよ。でも、使いたいんだけど、最近、お風俗行かないのよ。本番できるかどうかわかんないから、もったいないんだよ。

――行ってみないと本番できるかどうか
東陽 そうそう。ただし、ホテトル時代からずっと続いている店がたまにあるのよ。風俗情報サイトを見ると、ここは本番確実にできるなと、それはわかるの。そういう店は相変わらず、料金がちょっと高めなのね。90分で、例えば2万5千円とか。そういうところは、たぶん始めから本番OKだと思うよ(笑)

 

東陽片岡インタビュー9

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